[nekodemo]ソーシャルレンディングのmaneoに行ってきた(お金を借りるための新しい選択肢の登場)
個人間融資をネット上で行う「ソーシャルレンディングサービス」のmaneoに行ってきた。
maneoは10月のサービス開始を目指しているそうだが、ひとあし先にデモ画面など見せてもらったのでここに書いてみよう。
そもそもソーシャルレンディングとは何かという話だが、個人が個人にお金を貸し出す仕組みのことである。世界的にはゾーパとプロスパーが有名。(maneoで聞いたところによると世界には30以上の同様のサービスがあるらしい。)
(国内では、やっぱりあのSBIが手を付けていて、プロスパーと提携して法人をつくっている。ゾーパも日本進出しているが、それぞれ今なにやってるのかよく知らない。)
以前、こういうソーシャルレンディングや、ちょっと畑違いかもしれないがマイクロファイナンスについて考えたことがあって、この分野は気にはしていたのだが、ついにこの秋、ゾーパでもプロスパーでもなく、国内からmaneoのサービスインとなったのである。
ネットと金融の融合というのはずいーぶん前から言われているけれど、ネットと金融を融合した成功事例は、結局トランザクションをネットで完結できるインターネット証券以外にろくなものがなくて、もうちょっと面白いのなんか無いのかというのが課題であった。ネット証券もネット銀行もネット生保も、時間と距離を超えるという意味のネットの強みを活かしているのは間違いないが、それは「コスト削減」の強みであり、ネットの持つプラスの特徴を活かしたサービスが生まれないのが現実であった。
しかしこのソーシャルレンディングは、コスト削減の強みを持ちつつも、さらにP2P融資というネットならではの強みを活かしたナイスアイデアであるのだ。
ソーシャルレンディングを日本でやるには、事業モデルとしては課題は多いと思うが、なんかこういうチャレンジは楽しいので応援したい。
私個人の考えとしては、おそらくP2P融資で貸し手ニーズはそこそこある気がするが、借り手を開拓するのが大変だと思うので、maneoで借りるにはどのようにしたらいいのか、maneoで話を聞いたことを思い出して書いてみよう。(抜けがあったらすみません。実際サービスを使われるときはmaneoにご確認ください。)
<まず前提:資金の種類>
借りられる資金は、何か特定の目的があるもの。「留学資金」とか「結婚資金」とかそういうもの。フリーローン的なものではないので、生活資金の融資は想定されていない。
<最初はSNSに会員登録>
まず、maneoのサービスに会員登録する必要がある。これは一般的なSNSと同じレベルの情報を入力すればOK。ベーシックな個人情報(名前、住所、メールアドレス)が必要。これでmaneoのSNS機能が使えるようになる。
<ファイナンス機能を使うにはさらに申請が必要>
会員登録をするだけでは融資をする・融資を受ける機能は使えない。ので、融資をする・受けるときにはさらに申請が必要。
<借りるときの申請項目>
勤務先、年収などの情報。他社借り入れ状況の申告。連絡先。口座。金消約款同意。本人確認資料と収入証明と口座情報をmaneoに郵送しないといけない。
<申請が受理されたら借りたいときに情報入力>
借入希望期間、金額、金利、資金使途、自己申告ベースの経済状況などを入力してリバースオークションにかける。これを見た貸し主候補が入札していく仕組み。(リバースオークションじゃなくて金額指定で入札があったら即終了のメニューもある。)
ネット上でやり取りされるP2Pの融資ということで、借りる側は匿名でリバースオークションに参加できる。入札してもらうために、資金使途を細かく記載する必要はあるだろうが、個人情報を晒す必要がないというのがポイント。
<入札が終了したら>
希望金額が入札されたらおめでとうございます、融資開始。元利均等で返してね。
なお、金消約款に同意して収入証明などを郵送してから、90日以内にオークションを開始しないと(借りたいという情報を入れないと)、借りたいという申請は再度やり直しになるそうだ。
借り手からの申請時には、maneoとしてちゃんと信用情報機関にも照会をかけるそうなので、それの期限を90日と見る、ということでしょうね。(maneo上で、貸し手側からは借り手がどんな人なのかはわからない匿名状態にあるものの、maneo側ではしっかり個人情報を取っているのだ。)
P2P融資だし、総量規制の外で既存のローン会社からの借入れとはまったく別に借りられるのかなぁと思っていたのだが、全然そんなことないですね。ちゃんとしてます。
なお、一度maneoで融資を受けて完済したら、また再度別の融資をmaneo上で受けることも可能だそうだが、その際にもやっぱり再度 借りたいという申請をしなければならない(再度金消約款に同意)。
この仕組みがあれば、多重債務者の抜け道的受け皿になる心配もない。
そうすると、借り手側からすると使い勝手は他のローン会社と同じなのである。「お金に色はない」わけで、借り手側からの判断軸は、金利が安いかどうかだけなのだが、今や日本も(信用照会かけてキレイな人なら)お金借りるのはそんなに難しくないので、貸金業法にひーひー言いつつ奇しくも金利をさげざるを得ない消費者金融各社と、どこまで金利の差異性があるかどうかがポイントだ。
maneoは借り手と貸し手の間で1.5%サヤを抜くそうだが(小口で1.5%ってビジネスとしてはたいへんだー)、その上で消費者金融、あるいは銀行ローンよりも低い魅力的な金利を提示できるかどうか? 魅力的な金利なのであれば、選択肢としてのソーシャルレンディングが一般に周知されるようになるのだろう。
なお、せっかくのソーシャルレンディングなので、貸し手側からの借り手へのレーティング機能があるのかなぁと思っていたが、機能としてのそういうのは用意していないそうだ。(SNSのコミュニティ上で、レーティングのような話題が自然発生的に登場する可能性は考えているとのこと。)
一方、借り手を点数評価(?)する「マネオスコア」という機能があるとのこと。これは、信用情報機関の情報、年収、自己申告内容を加味して債務履行能力を「maneo側で」評価するものだそうだ。延滞があれば点数をマイナスしていくだとかするそうだ。
ソーシャルサービスといえど、この部分だけは確固たるmaneo側の意志で管理される部分であり、揺るぎない信用の維持という点で妥当なところだろう。
ということで、来月のサービスインを楽しみにしています。
妹尾社長はじめ、maneoの皆さん、ご説明いただきありがとうございました!
※ 些細なことですが、いまさらながらmaneoの方にサービス内容をひとつ質問! 返済は口座振替での引き落としですか? 本人確認資料などを郵送する際に、口座振替依頼書の類を捺印して送る必要があるのでしょうか? デモ画面をよく見ていなかったので教えてください!
==追記==
↑上記の質問について回答いただきました。返済は、当初は口座振替ではなく借り手からの振り込みによって行うとのお話。ただし口座振替にも対応できるように現在開発中とのこと。振込だと延滞率も高くなってしまいそうなので、利便性の追求からも延滞率を抑えるためにもはやく口座振替に対応できると良いと思います。
| 固定リンク
「web」カテゴリの記事
- [nekodemo]地図情報サービスの明日はどっちだ──その5(2009.05.02)
- [nekodemo]ヒトミテ本公開しました(2008.10.16)
- [nekodemo]ソーシャルレンディングのmaneoに行ってきた(お金を借りるための新しい選択肢の登場)(2008.09.17)
- [nekodemo]ほの国検定に向けて東三河検定をネットでやってみようの巻(2008.09.09)
- [nekodemo]地域アートマネジメント動画ブログ「ヒトミテ」プロジェクトがスタート(2008.05.18)

コメント